Azienda Agricola Giuseppe Quintarelli
ジュゼッペ・クインタレッリ
イタリア:ヴェネト
イタリアの伝統が生きる蔵。長い経験から造り出される至極のワインはヴァルポリチェッラの常識を覆す。本物のアマローネを造リ出す情熱はいつまでも変わらない。
1924年に創業、ヴェローナ郊外の町ネグラールから260m程上ったヴァルポリチェッラ クラシコ地区の中心部に位置します。前当主は3代目の故ジュゼッペ・クインタレッリは、自らを“伝統主義者”と称し、伝統的なワイン造りを忠実に継承したワイン造りを行っていました。機械化されたワイン造りが主流の現代において農作業から醸造、ラベルを貼ることまで手作業で行われています。醸造に関しても自然酵母での自然な発酵は勿論、発酵後もあえて何もせず、自然に任せたワイン造りにこだわっています。現在は、ジュゼッペの長女の息子であるフランチェスコが中心となり、長い伝統と経験から造り出される究極のワインを引き継がれ、栽培から醸造、ラベルを貼る作業まで多くのことが手作業で行われています。
ジュゼッペ・クインタレッリ氏は、2012年1月15日に享年84歳で他界されました。
『必要なモノは自然の中に全てある』
ジュセッペ・クインタレッリは、ヴェネトの地で造られるヴァルポリチェッラ、アマローネを語る上で最も重要な生産者の一人であることは間違いない。機械化されたワイン造りが主流の現代において、農作業から醸造、ラベルを貼る作業まですべて手作業で行われている。醸造に関しても自然酵母での自然な発酵は勿論、発酵後も敢えて手を加えず、自然に任せたワイン造りに専念する。毎年僅かにリリースされるクインタレッリのワインのヴィンテージと同地区の他のワイナリーのワインのヴィンテージを比べれば、クインタレッリのワインの熟成の長さは一目瞭然。一部のワインにはバリックも極少量使用するが、基本的に伝統的なスロヴェニア産の古大樽を使い、ゆっくりと長い年月を経て完成に至る。
ワイン造りで重要な事は?
『良い畑、良い葡萄の木、良い環境、低い収量。良い労働者。なにより良いワインを造り続ける情熱と余計な事をしないでゆっくり待つ忍耐力である。良いワイン造りには時間も必要だ。』
ビアンコ・セッコ
Bianco Secco
[白:辛口]
ぶどう品種:ガルガネーガ、トレッビアーノ、ソーヴィニヨン・ブラン、シャルドネ
等級:I.G.T.
ビアンコ・セッコは、クインタレッリの造る唯一の白ワイン。青リンゴ、洋ナシ、パイナップルなどトロピカルフルーツの爽やかな香り。酸も穏やかで、柔らかくふくよかな印象のワインです。
プリモフィオーレ
Primofiore
[赤:フルボディ]
ぶどう品種:カベルネ・フランとカベルネ・ソーヴィニヨン50%、コルヴィーナとコルヴィノーネ50%
等級:I.G.T.
アマローネと同様に陰干ししたぶどうで造られる。クインタレッリのワイン造りを体感できる売り切れ御免のワイン。
ロッソ・カ・デル・メルロ
Rosso Ca’del Merlo
[赤:フルボディ]
ぶどう品種:コルヴィーナ、コルヴィオーネ、 ロンディネッラ
等級:D.O.C.
山の頂上付近に広がる「カ デル メルロ」と呼ばれる畑から作られ、メルロとはこの地方に生息する黒鳥(black bird)に由来する。この特定のテロワールがヴァルポリチェッラと同じような個性を与える一方で、使用されるブドウ品種の割合が若干異なる。生産量は極小量。
ヴァルボリチェッラ・クラシコ
Valpolicella Classico
[赤:フルボディ]
ぶどう品種:コルヴィーナ、コルヴィオーネ55%、 ロンディネッラ30%、カベルネ、ネッビオーロ、クロアティーナ、サンジョヴェーゼ計15%
等級:D.O.C.
伝統的な手法であるリパッソを行うことにより、味わいには 複雑味が増し、またワインには10年以上の熟成に耐えうる強靭な酒質を生み出す。樹齢の比較的高い木から収穫されたぶどうでゆっくりと熟成させて造る贅沢な味わい。市場には飲み頃にならないとリリースしないという信条のもと、通常の流通ヴィンテージよりも6、7年古い年のワインがワイナリーセラーでの熟成を経て毎年出される。
ロッソ・デル・ベピ
Rosso del Bepi
[赤:フルボディ]
ぶどう品種:コルヴィーナ、コルヴィオーネ、 ロンディネッラ
等級:I.G.T.
ワインの名前にある「ベピ」は「ジュゼッペ」の愛称。クインタレッリでは、アマローネは良年にしか作られないため、アマローネを作らない年には、代わってこのロッソ・デル・ベピが作られる。チェリーの香りをベースに様々なスパイス香のある複雑な香り。骨格もありドライな味わいながら、深みと特有のほろ苦い味わいが口の中に余韻として残る。
アマローネ・デッラ・ヴァルボリチェッラ・クラシコ
Amarone della Valpolicella Classico
[赤:フルボディ]
ぶどう品種:コルヴィーナ、コルヴィオーネ、ロンディネッラ
等級:D.O.C.
最良年にしかアマローネは造らず、また納得の行くクオリティでない年にはリリースしない。90年代には5ヴィンテージ造られた。アーモンドのほろ苦い香りやチェリーを思わせる繊細な香り、凝縮感のあるアロマ。干しぶどうやジャム、様々なスパイスの混じりあった味わいは、他に例をみないほどの複雑味がある。深みがあり余韻の長いワイン。
レチョート・クラシコ
Recioto Classico
[赤:フルボディ]
ぶどう品種:コルヴィーナ、コルヴィオーネ、ロンディネッラ
等級:D.O.C.
レチョートを作るのに最適な特定の畑から細心の注意を払ってブドウを選定。レチョートはアルコール発酵が終った後に多く残糖を残さなければいけない。パスリヤージュで半乾燥させたブドウをを使い、アマローネと同じ醸造方法で実施。スロヴェニアンオークで5年から6年の間熟成させる。
アルゼロ・カベルネ
Alzero Cabernet
[赤:フルボディ]
ぶどう品種:カベルネ・ソーヴィニョン、カベルネ・フラン
等級:I.G.T.
アマローネに使われるブドウよりもカベルネの収穫は早くまだ暑い時期であるため、乾燥も短い時間で効果的に進む。プレスは1月末に行われ2月になると30〜40%が貴腐の状態となる。20日間のマセレーションの後、自然酵母によって発酵は通常50日ほど続く。樽で落ち着かせながら再度アルコール発酵を促す。熟成は5〜6年で、リムザン・トロンセ・アリエの仏産バリックが使用される。