Chateau Pontet Canet

シャトー・ポンテ・カネ

フランス:ボルドー メドック第五級(ポイヤック村)
 

ビオディナミを用いるメドック地区きっての成長株

 5級の枠を超えた品質を実現しているシャトー。畑はシャトー・ムートン・ロートシルトの畑に隣接した、恵まれた立地にあります。ボルドーの中でもいち早くビオディナミを導入し、敷地の中に馬小屋を設置するなど徹底してビオディナミ農法を実施。また、熟成の一部にアンフォラを導入するなど新しい試みを多く取り入れ、シャトーが目指すスタイルを実現しています。
 

 
 
 
2019
シャトー・ポンテ・カネ
¥21,000
2015
シャトー・ポンテ・カネ
¥19,800 品切中
2014
シャトー・ポンテ・カネ
¥17,500 品切中
2013
シャトー・ポンテ・カネ
¥14,580 品切中
2012
シャトー・ポンテ・カネ
¥14,580 品切中
2011
シャトー・ポンテ・カネ
¥14,700 品切中
2007
シャトー・ポンテ・カネ
¥14,700 品切中
2005
シャトー・ポンテ・カネ
¥19,900 品切中

 
 2004年から14haの畑でビオディナミに実験的に取り組み、メドック格付けのシャトーでは初めて全区画ビオディナミに移行しました。ポンテ・カネがビオディナミに取り組み始めた当初、ボルドーでは懐疑的な空気が流れていましたが、徐々にその品質への評価は高まり、2009年と2010年には、パーカーポイント100点という快挙を成し遂げました。
 

 
 2005年に大掛かりにセラーが改築され、小型で円錐の形をしたコンクリートタンクも導入。醗酵にはコンクリートタンク、木製タンクの両方を使用しています。出来るだけ自然に行う為、天然酵母を使い、介入を最小限にするよう努めています。醗酵は2~3週間、マセラシオン(浸漬)は平均4週間続きます。熟成は基本オーク樽を使用しますが、1/3はポンテ・カネの畑の土を含んだ特注品のコンクリート製アンフォラを使用しています。
 
シャトーを一躍トップシャトーに押し上げた立役者、ジャン・ミシェル コムは2020年のヴィンテージを最後にシャトーを去っています。

ロバート・パーカーJr.ボルドー第4版より
 メドックの格付けシャトーとしては最大の生産量と、ムートン・ロートシルトのすぐ向かいという人もうらやむ畑の立地を思えば、とりわけ高い品質と器量のワインを期待したくなるものだが、1962~1985年の記録をつぶさに観察してみると、健全で理にかなったワインではあっても、興奮と称される、あの特別な成分に欠けていたことがわかる。だが、1994年以降、オーナーを見ればわかるように、勢いを取り戻し、こだわりが表れ始めた。醸造用のセラーが完全に一新され、あまり出来のよくない槽が出た時のためにセカンド・ラベルが導入され、新樽の比率も高められた。また、機械による収穫は取りやめられた。

 1975年までのオーナーはよく知られたクリューズ社だったが、同社はポンテ=カネを販売促進になる1つのブランド名として扱うばかりで、他とは異なる独特な個性を持つポイヤック産シャトー元詰めワインとは見えない傾向があった。シャトー元詰めするようになったのは1972年のことだが、それまで長年ヴィンテージも表示しないまま、いつでもポンテ=カネの名でフランス国鉄にまとめ売りしていたのである。だが、1975年には同社がブレンドやラベリングの慣行を無視していることが裁判で明るみに出て、同社はシャトーを売却せざるを得なくなる。それを、著名なコニャックの商人ギー・テスロンが買い取り、息子のアルフレッドに管理を任せるようになって今に至るわけだ。ボルドー中の人が賛成すると思うが、注意深く管理・運用すれば、ポンテ=カネの畑は莫大な可能性を秘めているし、アルフレッド・テスロンもその難題に応えて、畑とセラーに多額の投資をし、非常に厳しい選別プロセスを実施した結果、1994年以降のポンテ=カネは、メドックでも有数の成長株となっている。
 
~一般的な評価~
 健全につくられてはいるが、1980年代の半ばまでは魅力に欠け、興味も持たれていなかった。ただし、1990年代半ばからは顕著に向上している。価格の方も最近のヴィンテージの品質を追って上昇傾向にあるが、それでも依然としてコストパフォーマンスがよいワインである。
 
平均年間生産量:25万本
畑 面積:78.9ha、平均樹齢:30年、植樹密度:8500本/ha、平均収量:50hl/ha
育成:発酵とマセレーションは天然酵母の後押しとともに木製(50%)、コンクリート(40%)、ステンレス(10%)のタンクで3~4週間。熟成は新樽60%で16ヶ月。軽い清澄と濾過を行う。
ブレンド比率:カベルネ・ソーヴィニョン73%、メルロー15%、カベルネ・フラン10%、プティ・ヴェルド2%
所有者:テスロン家