“Y”Chateau d'Yquem
イグレック (Y・ド・シャトー・ディケム)
デザートワインの最高峰がつくる辛口白ワイン
1855年の格付けでソーテルヌから唯一特別第1級に輝いた世界最高峰のシャトー・ディケムが造る辛口ワインです。豊かなアロマが溢れ、清涼感も感じられる実直な味わいです。
シャトー・ディケムの貴腐ブドウによる甘口白ワインは説明を要さないほど有名ですが、辛口に仕立てられたこのワインも、独特の蜜のような香りと、コクのある個性豊かな風味で人気です。
シャトー・シュヴァル・ブランから招かれたピエール・リュリトン氏は、ブドウ栽培の徹底した管理体制を整え、イグレックに使用するブドウを安定して生産。プロットごとの丁寧な選果を行い完璧に熟した果実が収穫できるようになったほか、ボトリティス菌が付着し始め、貴腐化が始まったちょうど良いタイミングで収穫ができるようになったのです。そのためイグレックは2004年以降、毎年リリースされています。
「シャトー・ディケム」とは全く異なった選果や製造方法を採用しており、グラン・ヴァンと同じくらいの手間暇とこだわりを持って造られているイグレック。そうして生まれるワインはアルコール度数が14%と高く、力強くボリュームのある辛口。「シャトー・ディケム」のリッチネスや樽香のしっかりとした芳醇なアロマ、甘く熟した果実味を備えた味わいです。
ロバート・パーカーJr.ボルドー第4版より
ディケムはまた「Y」と呼ばれる辛口のワインをつくっている。これは特色のあるワインであり、ディケムらしいブーケを持ちながら、樽香が強く、味は辛口で、通常は非常にフルボディ際立ってアルコール度数が高い。力強いワインで、私の舌にとっては、フォアグラのようなコクのある食べ物と一緒に出されるのが最高である。ディケムはほかの有名なボルドー・ワインと違って、プリムール、つまり先物で売られることはない。このワインは、通常はそのヴィンテージの4年後に、極めて高い価格で出荷されるが、費やされた労力、リスク、そして厳格な選別過程を考えれば、最高の値札に値する数少ない高級価格ワインのひとつである。
つくられたヴィンテージは以下の通り:2010年、2006年、2000年、1996年、1994年、1988年、1985年、1980年、1979年、1978年、1977年、1973年、1972年、1971年、1969年、1968年、1966年、1965年、1964年、1962年、1960年、1959年。