1937年創業以来、勝沼のワイン産業振興に尽力してきた勝沼醸造。
1990年頃から高品質なワイン造りに注力し始め、2003年にはフランスのワインコンクール、「ヴィナリーインターナショナル」で銀賞を受賞するなど、評価を高めてきた実力派ワイナリー。
現在では日本古来のワイン用ブドウ品種である「甲州」に特化し、勝沼のテロワールを追及する造り手として日本国内のみならず世界的にも高い注目を集めています。
祝(いわい)
火山灰質土壌。甲府盆地の扇状地が広がっていく部分の東側に位置する下岩崎・上岩崎・藤井に広がるのが「祝」地区。主に上岩崎を中心とした区画でブドウが造られています。標高は400m前後。黄色がかった富士山の火山灰、そして栄養分に貧しい土で形成されています。6人の農家で栽培されています。
柑橘系のフルーツよりも、白桃などの糖度が高いフルーツの香りが特徴的。
口の中にほのかな苦味を感じ、これが和食の旨味とマッチする要素といえます。
大和(やまと)
水はけの良い砂礫質。勝沼町に隣接し、日川の上流に位置する大和町の畑から造られる。甲府盆地の扇状地の始まり部分に位置し、谷の急な斜面に畑が存在している。勝沼町よりも標高が高く(約500m)、日毎の日照時間は1時間ほど短い。昼夜の温度差が栽培に理想的で風通しが非常に良く、湿気も低く保つことが出来る。雨の多い年に強い畑ともいえる。口に含むとキリッと透明感のある果実味と、豊かな酸味が特徴的。ミネラル感も高く、芯の通ったはっきりとした個性を持っています。
金山(かなやま)
祝の中に属する、主に勝沼町下岩崎字番匠田を中心とした小さな区画。
祝と同じく、黄色がかった火山灰質土壌で形成されており、標高は350mほど。深い土壌は粘土質で砂壌土をはさんだような地層となっている。皮が厚く、ゆっくり成熟するブドウが収穫できるため、力強い果実味が特徴的です。
だからこそ樽熟成に向き、味はパワフルでニュートラルな酸味が楽しめます。ヴァニラ・バター、キャラメルなどの力強い香り。ミネラルが豊富で、1?3年落ちのブルゴーニュ樽を使用しています。
果実味が力強く、良いバランスを保ったワイン。リンゴ系の果実味を強く感じ、余韻が長く、ダシとの相性が素晴らしいです。おすすめはお寿司とのマリアージュ。