2019 エシェゾー
ドメーヌ・フランソワ・フュエ
Echezeaux
フランソワ・フュエのエシェゾーの畑はあのD.R.Cが所有する区画と通りを挟んだ斜向かいに位置しています。泥灰土、石灰岩、シルトという複雑な土壌で構成される約0.5haの区画で、平均樹齢約75年以上の古樹を生育。手摘みで収穫されたブドウは80%の全房比率で発酵させ、新樽比率40%で熟成させます。口に含むと感じられる、ボリューム感と美しいタンニンが魅力。
外観は深みのあるルビーレッドの色調。グラスからは、ラズベリーやブラックチェリーの果実香、スミレや赤バラ、ハーブ、スイートスパイスの甘美なアロマが立ち上ります。口当たりは非常に滑らか。洗練された果実味と繊細なタンニン、瑞々しい酸味などの様々な要素が高いレベルで調和した、フィネス溢れる味わいです。
ヴィンテージ | 2019 |
原産国 | フランス |
産地 | ブルゴーニュ |
地域 | コート・ド・ニュイ |
アペラシオン | エシェゾー |
生産者 | ドメーヌ・フランソワ・フュエ |
色 | 赤 |
容量 | 750ml |
ぶどう品種 | ピノ・ノワール |
味わい | フルボディ |
アルコール度数 | 13.0% |
輸入元 | エノテカ |
ブルゴーニュ愛好家と注目醸造家が手掛けるドメーヌ
フランソワ・フュエは、オート・コート・ド・ニュイのシュヴァンヌ村に位置するワイナリーです。ドメーヌのオーナーは、キャンピングカーやテントなどアウトドア用品の製造販売を行うTRIGANO社の会長を務めるフランソワ・フュエ氏。彼はフランスの長者番付で200位以内に入るほどの大富豪であり、熱狂的なブルゴーニュワインの愛好家として知られています。ドメーヌの歴史は1991年に遡り、フランソワ氏がブルゴーニュワインを愛するあまり、ニュイ・サン・ジョルジュ村にあるオー・トレイの畑を1.2ha購入したことに由来。その際には、ブルゴーニュの神様と言われるアンリ・ジャイエ氏にアドバイスを受けたという逸話もあるほど、彼のワイン造りへの情熱、こだわりは生半可なものではありませんでした。
ドメーヌでは現在モレ・サン・ドニ村の区画の他、シャンベルタンやエシェゾーなどの特級畑も所有しており、幅広いラインナップを手掛けています。数ある特級畑でもフランソワ・フュエで特筆すべきはブルゴーニュの幻的存在であるドメーヌ・トルショ―・マルタンから購入した区画です。その中でも、クロ・ド・ラ・ロッシュやシャルム・シャンベルタンなどの区画の一部には引き継いだ当時の樹々がまだ植えられており、1920年に植樹されたものが残っていると言われています。まさに夢のような区画を引き継いだと言えるでしょう。ブドウの栽培にはビオロジック(有機農法)を採用し、除草剤を含め化学薬品は一切使用しておらず、畑は農耕馬によって耕されています。加えて、栽培チームは冬の時期にすべての区画の状態を見極めて、それぞれに合った剪定方法に変えるなど、ブドウを最も良い状態で収穫できるように常に努力を重ねているのです。近年では、畑の健全性を保つために、数年間土壌を研究した結果からブドウ以外の植物、木々を一緒に育てる取り組みを行っています。
醸造家には、ダヴィド・デュヴァン氏に全面的に依頼。有機的栽培への転換や低温浸漬の排除、全房発酵の導入などを取り入れ、その器量を遺憾なく発揮。
ブルゴーニュ最先端ともいえる透明感溢れるスタイルに根強いファンが多い、フランソワ・フュエ。手掛ける全てのアペラシオンにおいてヴィンテージに左右されない安定した高い品質を誇り、フランスのワイン雑誌『ラ・ルヴュ・ド・ヴァン・ド・フランス』でDRC、ルロワ、ジョルジュ・ルーミエなどブルゴーニュのスーパースターたちとともに、最高評価である3つ星を獲得しています。