2004 鳥居平今村 キュヴェ・ユカ・ルージュ
鳥居平今村
Vintage Collection Rouge Cuvee "Yuka"
Toriivilla Imamura
雨が少なく日照量に恵まれたグレート・ヴィンテージ2004年。マスカット・ベーリーAとブラック・クイーンのブレンド。一般的には60%の搾汁率だが、このキュヴェは熟成のポテンシャルが高いため、70~80%の搾汁率となっている。プラムやブルーベリーのジャムに加えて、紅茶の葉などの熟成した香りも感じられる。まろやかな口当たりに熟した果実味。柔らかな酸味と角の取れたタンニンで丸みのある味わい。天候に恵まれたヴィンテージらしく、温かみのある味わいを楽しめる。
ヴィンテージ | 2004 |
原産国 | 日本 |
産地 | 山梨県 |
地域 | 勝沼町 |
生産者 | 鳥居平今村 |
色 | 赤 |
容量 | 750ml |
ぶどう品種 | マスカット・ベリーA、ブラック・クイーン |
味わい | ミディアムボディ |
アルコール度数 | 12.0% |
ブラック・クイーン
マスカット・ベリーA
世界の誇るファインワイン「鳥居平今村」
創業130年以上の歴史を誇る、シャトー勝沼(旧今村葡萄酒醸造場)。2007年、そのシャトー勝沼から「日本が誇るファインワイン」として誕生した鳥居平今村。鳥居平は、日当たりの良い南西向きの急斜面で、水捌けも良く、日本では珍しいミネラル土壌、富士山からの冷たい風(笹子下ろし)による昼夜の寒暖差と、最上のワインを生むのに必要な葡萄の栽培条件を完璧に備える。勝沼地区最高峰のテロワール「鳥居平」とは、まさに「日本のグラン・クリュ」と称しても過言ではない。
その「鳥居平」の最大所有者がこの鳥居平今村である。この畑の秀逸性を物語る歴史的裏付けとして、鳥居平の葡萄は「特上品」として、徳川幕府に献上されていた史実がある。収穫後、江戸城までの120kmの距離を運ぶ際、摘みたての爽やかな酸味が失せてしまう葡萄が多い中、鳥居平の畑で収穫された葡萄だけが、鮮度の高い上質な酸味を保っていたことから、将軍への献上品に選ばれた。そのため、鳥居平の葡萄は国産ワインとしては驚くほどの保存性、熟成力の高いポテンシャルがあり、今村家は100年物のワインも眠る稀有なオールド・コレクションの所有者でもある。
現在の当主である今村英勇氏が3代目で、「サステイナブル(持続可能な形で)、共に生きてゆく」という想いがある。そのため今村家は、長年に亘り、勝沼地区の各農協における最大の葡萄購入者であり、且つ、最も高い金額で買い取ることで知られる。「鳥居平今村」を立ち上げた際も、ドメーヌ(葡萄栽培から醸造、瓶詰めまで全てを行う造り手)の哲学は尊重しながらも、これまで共に生きてきた葡萄栽培家と、これからも共に繁栄し歩んでゆきたいと願っている。
葡萄栽培も農薬は必要最小限に留め(減農薬農法)、除草剤は撒かずに有機肥料を使用しているため、もぐらやミミズがいるほど土が生きている。栽培家だけでなく、鳥居平という偉大なテロワールとも共に生きてゆく哲学が今村家には宿っている。