2022 アルザス・コンプランタシオン
マルセル・ダイズ


Alsace Complantation
Marcel Deiss

4つの村の計5haの畑よりアルザス13品種のブドウを混植・混醸して造る白ワイン。アルザスのテロワールの深さを表現した見事な仕上がり。粘土石灰質土壌。収量45hl/ha。平均樹齢30年。3000リットルをメインとするフードルで発酵後、12ヶ月間シュール・リー熟成。
 
熟したレモン、パイナップル、黄桃、白い花などのエレガントかつ甘やかなアロマに、火打石を思わせるミネラル感溢れる活き活きとした香り。厚みのあるテクスチャーが特徴的です。フルーティーな果実味と爽やかな酸、清涼感を思わせるミネラル感と塩味の伴った味わい。フレッシュさと熟した果実味が見事なバランスの仕上がりです。

 
ヴィンテージ 2022
原産国 フランス
産地 アルザス
地域 アルザス
アペラシオン アルザス
生産者 マルセル・ダイズ
容量 750ml
ぶどう品種 ピノ・ブラン、リースリング、ゲヴュルツトラミネールが70%
ピノ・ノワール、ピノ・グリ、ミュスカ、シルヴァネールが30%
味わい 辛口
アルコール度数 13.5%
輸入元 ヌーヴェルセレクション
 
 
 
 

 
 1744年から続くダイス家は、フランス・アルザス地方コルマール市の7km北方、ベルクハイム村に位置しています。1945年に故マルセル・ダイス氏がワイナリーを設立。その後息子のアンドレ・ダイス氏を経て、3代目である現当主ジャン・ミシェル・ダイス氏に継承。創業当時約12haだった所有面積は、現在、9つの村に220区画、合計26haの斜面畑を所有するほどに拡大しています。
 ワイン造りの基本哲学は、ブドウ品種、ヴィンテージ、テロワールという3要素それぞれの特徴や個性を、バランスよくワインに表わすこと。 その為に重要視している代表的な手法の一つが「混植」です。1本のリースリング種の隣にピノ・グリの樹が、その隣にミュスカの樹が、という栽培方法。通常、品種によって成熟のスピードや収穫の時期も異なりますが、ダイスの混植では全ての品種が同じスピードで成熟し、完熟を迎え、同時期に収穫。このことにより、土地ごとの特性が最大限に表現されたワインが造られます。また、 1997年からはビオディナミを採用。土壌が活性化する為、土地の特徴がよく出た、元気で健康的なブドウが実ります。
 

 「何かを良くしようと思ったら、それは愛によってのみ可能だ」。現代アルザスワインの頂点を極めるジャン・ミッシェル・ダイス。アルザスに初めて「テロワール」の概念を持ち込んで大論争を巻き起こし、遂にはAOC法の改正(ラベルに品種名を表記しなくてもよくなったこと等々)を成し遂げた、信念の男。現在も彼が昔から提唱する、畑の個性に基づく「プルミエクリュ」を実現させるべく運動を続けています。
 「ぶどうの樹は、自ら養分を求めて根を土中に伸ばします。この土中深くにあるものがその土地のテロワールです。ここは気候の影響もほとんど受けません。根が地表に留まると気候の影響をモロに受け、土地の個性は失われてしまいます。僕のワインは、例えば酷暑だった2003年も、濃さは例年と変わりませんでした。ビオディナミも、このテロワールを引き出すための手段に過ぎません。」
 「また今日、アルザスのほとんどの畑で同じクローンばかりが植えられるようになりました。その結果、どのワインを飲んでもクローンの個性の味しかしなくなりました。アルザスの土壌は、太古の地殻変動に由来する極めて複雑で多様なものです。個々の土地の強烈な個性をそのままワインに表現することが、僕の人生です」。