2018 シャブリ サン・ピエール  
ル・ドメーヌ・ダンリ


Chablis Saint Pierre
Le Domaine d'Henri

フルーティな華やかさだけではないワインの隅々まで冴え渡る美しい酸とミネラル。よく熟した健全な葡萄から、自然のエネルギー漲るトップクラスの1級物に比肩するプレミアムスタンダード。
ミネラルの香りを中心に、完熟したグレープフルーツやゴールデンデリシャスの華やいだ香りと共に、凝縮度の高い力のある果実味、シャブリらしいしっかりとしたピュアなミネラル、鮮度感の高い酸がバランスし、心地良い緊張感を与える。ACシャブリながら堂々とした高潔で品格を備えたワイン。


1988年、1989年、2001年に植樹された区画から。Maligny村北部の畑と特級ヴァルミュールに続く山側の畑。多くが南東向きの斜面。約24時間のデブルバージュ後、ステンレスタンクで全房発酵。補糖はせず、天然酵母による自然発酵を行う。18°Cで約45日間の長めの発酵。全体の85%にMLF発酵を行い、シュールリーでACシャブリとしては長めの約9月間の熟成。

ヴィンテージ 2018
原産国 フランス
産地 ブルゴーニュ
地域 シャブリ
アペラシオン シャブリ
生産者 ル・ドメーヌ・ダンリ
容量 750ml
ぶどう品種 シャルドネ
味わい 辛口
輸入元 ヴァンパッション
 

 僅か6haの小規模零細ドメーヌから、世界的に著名な100ha超の銘畑を所有するクオリティネゴシアンに発展させた、シャブリを代表するワイナリーを築いたミッシェル・ラロッシュ氏。その名がワイン史に燦然と輝くのは、大規模ワイナリーながら、最高峰の品質を誇るワインを生み続けてきたことにある。氏は、シャブリのグラン・クリュ協会の会長も務め、1998年には、ワインスペクター誌で<ホワイトワイン・オブ・ザ・イヤー>に輝くなどシャブリ最高峰の名誉を欲しいままにしてきた、まさに“シャブリの帝王”と呼ばれる大人物である。
 16歳からワイン造りを行ってきたミッシェル氏が、50年目にして、人生の集大成として選んだのが、「テロワール・シャブリ」の究極を体現する「オートクチュール」とも呼ぶべき小規模ドメーヌ、ル・ドメーヌ・ダンリである。生みだされるワインは、“クチュリエ”ミッシェル氏による「手造りの1本」、「洗練を究めるように磨きあげられた、一点の曇りもなき緊張感のある芸術的領域に達したワイン」である。
 <ル・ドメーヌ・ダンリ>のワインを試す者はみな、ACシャブリはトップクラスの造り手による1級シャブリに比肩し、1級フルショームのワインは、同じくトップクラスの造り手によるグラン・クリュのレベルにあることを知ることになる。
 中でも、“シャブリの至宝”とも言える樹齢75年の古木の葡萄のみで造られるフラッグシップワイン「Héritage/エリタージュ」は、もはやAOCを超越し「芸術の領域」に達したワインと言っても過言ではない。それは、ル・モンラッシェ、シュヴァリエ・モンラッシェ、あるいは、レ・ドモワゼルやレ・ペリエール(dessus/ドゥシュ)等から生み出される一部のワインの如く、単なる味覚の優劣を超え、飲み手の五感・五臓六腑全てに振動を与え「感動」をもたらす、つまりは、音楽や絵画等と同様の「芸術領域」の価値感を備えた「神に祝福されたワイン」なのである。
 ミッシェル氏にとっての「人生の集大成」であり、「伝説の最終章」であるル・ドメーヌ・ダンリは、同時に名門ラロッシュ家の6代目、7代目...にも連綿と引き継がれてゆく「永遠への始まり」でもある。