Chateau Pichon-Longueville-Comtesse De Lalande

シャトー・ピション・ロングヴィル・コンテス・ド・ラランド

フランス:ボルドー メドック第二級(ポイヤック村)

 

女性の強さと優雅さを秘めた官能的にして偉大なシャトー

 1860年にピション・ロングヴィル・バロンから分割。設備を近代化するなど改善を加え、ワインの質は2級の中でもトップクラスにあります。畑の一部はサン・ジュリアンにあるため、ポーイヤックとサン・ジュリアン両方の特質を兼ね備えた、リッチさがありながらも華やかでエレガントなワインに仕上がっています。
 

 

 2007年からルイ・ロデレールのオーナー、ルゾー家の所有となっており、ビオディナミを取り入れたり、カベルネの比率を上げたりとよりエレガントなスタイルにシフトしています。また、2012年にモンローズで活躍した若き醸造家ニコラ・グルミノー氏がワインメーカーに就任し、 醸造所のリノベーションを実施。パーセル(区画)ごとの醸造をより厳密に行うことで、より緻密なスタイルに変化。1990年代まではポイヤックの中でも特にメルローの比率が高く、メルロ由来の丸みのあるタンニンが特徴でしたが、徐々にカベルネ・ソーヴィ二ヨンの比率が増え、2013年にはシャトー史上初めてカベルネ・ソーヴィニヨン100%で造られたことで大きな話題となりました。
 スーパセカンドとして確固たる地位を築いた今でも、現状に満足することなく常に進化を続ける、今後も目が離せない注目のシャトーです。

2014
シャトー・ピション・ロングヴィル・コンテス・ド・ラランド
¥15,530 品切中
2012
シャトー・ピション・ロングヴィル・コンテス・ド・ラランド
¥19,360  品切中
2007
シャトー・ピション・ロングヴィル・コンテス・ド・ラランド
¥17,000 品切中
2005
シャトー・ピション・ロングヴィル・コンテス・ド・ラランド
¥25,600  品切中
Reserve de la Comtesse
2013
レゼルヴ・ド・ラ・コンテス
¥5,400  品切中
2011
レゼルヴ・ド・ラ・コンテス
¥6,000  品切中

 
 

ロバート・パーカーJr.ボルドー第4版より
 現在、ピション=ロングヴィル=コンテス・ドゥ・ラランド(ピション・ラランド)は明らかに人気が高く、そして1978年からは、ポイヤックのなかでも一貫して輝くばかりのワインをつくり続けている。多くのヴィンテージでこの地域の3つの有名な一級シャトーと張り合い、時にはまさっている。1961年以来、ピション・ラランドのワインは大変な成功をおさめているが、1970年代終わりから1980年代初めにかけて、ランクザン夫人のエネルギッシュな舵取りのもとで、その品質が驚くべき高みにまで上りつめたのは疑う余地のないことだ。ワインは知的なつくり方をされ、暗い色合いで、しなやかで果実味に富み、なめらかで、若いうちから飲める。マルゴーのシャトー・パルメとともに、最も有名なメドックのシャトーとしての風格があり、ブレンドには相当量のメルロを使っている。ただ、ピション・ラランドには必要なタンニン、深み、豊かさがあって、10年から20年、ゆっくりと熟成させることができる。メルロの割合が高い(35%)ことで、ワインの柔らかく、肉付きのよい特徴の一部は説明できるだろう。

 このシャトーはかつて、ひとつのピション=ロングヴィルという地所の一部分で、それが1850年に分割されたものだ。ランクザン夫人の父のエドゥアール・ミュイレが1924年に購入したのだが、現在の名声を築いたのは娘の方である。1980年代に資本が相当つぎ込まれた。1980年に新しい発酵室が、1988年に新しい樽熟成のためのセラーとテイスティング・ルーム(隣のシャトー・ラトゥールの壮観な眺め付きだ)がつくられ、そして1990年、シャトーの改修は完了した。
 ランクザン夫人はシャトーに住んでいるが、場所はピション=ロングヴィル・バロンから道路を横切ったところだ。ブドウ畑はポイヤックとサン=ジュリアンの両方にまたがり、後者の性質がしばしばピション・ラランドのしなやかなスタイルの原因とされる。
 
平均年間生産量:45~50万本
畑 面積:75ha、平均樹齢:35年、密植度:9000本/ha、平均産出量(過去5年間):50hl/ha
育て方:ブドウは手作業で摘まれ、完全に除梗。破砕してから、33基の温度調節されたステンレスタンクに移される。発酵は18~24日間続き、マロラクティック発酵はタンクの中で起こる。アサンブラージュは12月で、ワインは半分が新しいオーク樽に、半分が1年使った樽に移され、18ヵ月寝かされる。澱引きは3ヵ月ごと。ワインは卵白で清澄処理され、ごく軽く濾過処理されて瓶詰めされる。
ブレンド比率:カベルネ・ソーヴィニョン45%、メルロー35%、カベルネ・フラン12%、プティ・ヴェルド8%
 
注記:ピション=コンテスでの選別は次のようにして行われる。毎年アサンブラージュの時点で、すべてのキュヴェは例外なくランクザン夫人と、直属のスタッフ、醸造責任者によってブラインド・テイスティングされ、その年のスタイルを最もよく表しているものが選別される。普通、若いブドウの木はハーブのような香りの個性が嫌われて、除外される。