Chateau Marquis d'Alesme Becker

シャトー・マルキ・ダレーム

フランス:ボルドー メドック第三級(マルゴー村)
2006年よりシャトー・ラベゴルスやラベゴルス・セデを所有するユベール・ペドロの傘下となりました。甘草や黒胡椒などの香りに野生黒苺や樽香がバランス良く溶け込んでいます。充分なタンニンを感じますが全体としてマルゴーワインのエレガントな味わいが堪能できます。
 
現在運営を担っているナタリーが父親の後を継いで以来5ha分の樹の植え替えを行い、2016年からは全面的にオーガニック農法を実施。一部ビオディナミも取り入れています。2010年には発行槽の全面入替えを行い、2015年には新しいセラーを整えました。また最も大きな変革として2010年以降ファーストラベルのみに専念し、ファーストの品質に満たないものはバルクワインとして販売するという思い切った手法を取っています。
 

 
2009年からラベルが変わり、そのラベルからは『Becker』の記載が無くなりました。よって、2009年ヴィンテージのワインから、シャトー・マルキ・ダレームと呼ばれるようになっています。
2017
シャトー・マルキ・ダレーム
¥7,200
2004
シャトー・マルキ・ダレーム・ベケール
¥3,990 品切中

 
 

ロバート・パーカーJr.ボルドー第4版より
 この小さなブドウ畑で栽培されているのは、1855年の有名な格付けの中で最も無名なワインの1つである。シャトーそのものは美しいヴィクトリア朝風の屋敷で、マルゴーの村長舎の向かい側にある。1979年以降はジャン=クロード・スジェールが経営している。彼は近隣のもっと名の通ったシャトー、マレスコ・サン=テグジュペリの所有者、ロジェ・スジェールとは兄弟である。このワインは輸出市場ではあまり知られていない。製品はすべてフランスやスイス、ベルギーの個人客に直接売られることが多いからだ。このワインをテイスティングした時、メルロのブレンド比率が高い割に、それほど充実感もなければ、ふっくらもしていないことに驚いた。ワインづくりの実際の過程を見ると、マセレーションの期間が比較的長く、スジェールによれば、瓶詰めの前に濾過処理されることはめったにないということだ。なぜもっとエキス分と味わいがないのか不思議である。しかしながら、マルキ・ダレム=ベケールの強烈なファンは確かにいる。

重要なヴィンテージ
 2001年、2000年、1990年、1988年、1986年、1985年、1983年、1982年、1981年、1979年1978年、1976年、1975年のワインを試飲してきたが、85点より高い点数をつけたヴィンテージはない。人がみなその人独自の個人的な味覚を持つのは承知しているが、ここのワインは凝縮感や深みに欠けているし、格付けワインとしてはショッキングなほど画一的で単純なようだ。願わくば21世紀には改善が見られるようになってほしいものである。
 
~一般的な評価~ 近隣のディッサン、パルメ、キルヴァン、マレスコ・サン=テグジュペリと同様、マルキ・ダレーム=ベケールは三級シャトーであるが、その仲間たちと違うところは、1855年の格付けにふさわしい品質ではないということである。やせて硬いワインは、このアペラシオンが持つ果実味とエレガントさという特徴に欠けている。
 
平均年間生産量:10万本
畑 面積:16ha、平均樹齢:35年、植樹密度:7500本/ha、平均収量:57hl/ha
育成:発酵とマセレーションは温度管理されたステンレスタンクで3週間。熟成は毎年3分の1ずつ更新される樽で12ヶ月。清澄はするが濾過はしない。
ブドウ品種:メルロ45%、カベルネ・ソーヴィニョン30%、カベルネ・フラン15%、プティ・ヴェルド10%
所有者:ジャン=クロード・スジェール