Chateau Gloria

シャトー・グロリア

フランス:ボルドー メドック:(サンジュリアン村)

 

グラン・クリュに匹敵する高品質には定評のあるワイン

 サン・ジュリアン村の尊重で、「ボンタン騎士団」の会長っでもあった故アンリ・マルタン氏のシャトーです。グラン・クリュに十分匹敵し、スパイシーで香り高く、まろやかで口当たりのよいワインです。
 2003年にボルドー商工会議所にて、ブルジョワ級の見直しが行われた際に、シャトー・ソシアンド・マレと同様に申請をしなかったために現在はブルジョワ級から選外に格下げされています。
 

 

シャトー・グロリアの誕生秘話
 アンリ・マルタンは樽職人で終わる器ではなっかた。1939年、彼はワイン生産者となるべく、その槌を打ち捨てることになる。
 シャトー・グロリアは、彼が人生をかけて作り上げた作品であり、途方もない偉業である。友人の生産者達に土地を譲ってくれるよう掛け合うため、彼はサン・ジュリアンの村中の葡萄畑をくまなく歩き回った。こうして忍耐強く取得した格付け畑が、現在のシャトー・グロリアの畑を構成している。
 サン・ジュリアンの作付面積は全体で900haしかなく、そのほとんどがこの地区にある11の格付け畑であることを考えると、これがどれほど実現しがたい快挙であったかが分かるだろう。この結果、1970年代には50haの畑がシャトー・グロリアのものとなった。
 シャトー・グロリアの誕生秘話は、ひとりの男の葡萄畑とワインに対する信仰と情熱を物語っている。ボルドーの有名シャトーは皆、非常に長い歴史を持っているが、この法則が当てはまらないシャトー・グロリアは、現代にあって、有名シャトーを作り上げた人々と同じ情熱を抱き、最高の評価を勝ち得たひとりの男が作り出したのもなのである。

2015
シャトー・グロリア
¥5,900 品切中
2014
シャトー・グロリア
¥5,900 品切中
2013
シャトー・グロリア
¥5,250 品切中
2010
シャトー・グロリア
¥6,200 品切中
2009
シャトー・グロリア
¥5,750 品切中

ロバート・パーカーJr.ボルドー第4版より
 グロリアは常に、なぜ1855年のメドックの格付けが時代遅れであるかを示す一例として用いられてきた。当初の格付けに含まれていないグロリアが過去25年間の2000年、1996年、1995年、1994年、1989年、1986年、1985年、1982年、1976年、1975年、1971年、1970年、1966年、1961年のようなヴィンテージに(近隣の格付けシャトーから購入した畑から)つくったワインは、確かに多くの格付けシャトーで産出されたものと同じくらい良好だったのだ。抜け目のない商人や消費者たちはずっと前からその品質を知っていたため、このワインはアメリカや諸外国で幅広く販売されてきた。
 グロリアの所有者であった故アンリ・マルタンは、1991年2月に亡くなったが、メドックの伝説的な人物の1人だった。彼のワインが大衆に訴えることを目的につくられていたのは間違いない。まろやかな、気前のよい、非常にブドウの完熟感のあるワインで、すばらしい西洋杉のような、スパイシーな、大げさと言ってもよいほどのブーケがあったのだ。こうしたワインづくりは、彼の義理の息子であるジャン=ルイ・トリオーの管理下でもいささかも変化しなかったようだ。ここのワインは若いうちでも驚くほどっ出来がよいが、12~15年は熟成させられる。1960年代から1970年代前半のスタイルは1970年代半ばに変化し、1978~1993年のヴィンテージではまぎれもなく、それ以前に比べて軽く、より明白にフルーティになり、タンニンが少なくなったようだった。ただし、2000年、1996年、1995年のものは明らかにより筋骨たくましい、より豊かなワインとなっているので、1978年以前のスタイルへの回帰を暗示しているのかもしれない。いずれのスタイルにしても、グロリアはすばらしく生き生きとした、おいしいワインで、実際の品質よりはるかに安い価格で販売され続けている。ただし、警戒すること。1990年代後半のいくつかのヴィンテージには、憂慮するほど多くの「コルクのせいで変質している」ボトルがあった。
 
~一般的な評価~
 グロリアのワインは、果実味が主導権を握っており、しなやかで、常に健全につくられており、いつも信頼がおける。格付けシャトーではないため価格は以前としてリーズナブルだが(設立は1940年代で、1855年と1932年の後だったのだ)、ヴィンテージによっては四級や五級に匹敵する品質のものとなる。ほとんどのサン=ジュリアンよりもはるかに安いため、メドック全体とは言えなくても、このアペラシオンにおいては最良のお買い得品の1つとなっている。
 
平均年間生産量:20万本
畑 面積:48ha、平均樹齢:42年、密植度:1万本、平均収量:50hl/ha
育成:発酵とマセレーションは温度管理されたタンクでポンピングオーバーとビジャージュをしながら長期間。熟成は毎年3分の1づつ更新される樽で14ヶ月。真空蒸発法による凝縮。清澄も濾過も行う。
ブレンド比率:カベルネ・ソーヴィニョン65%、メルロー25%、カベルネ・フラン5%、プティ・ヴェルド5%
所有者:フランソワーズ・トリオー