Chateau Croizet-Bages
シャトー・クロワゼ・バージュ
フランス:ボルドー メドック第五級(ポイヤック村)
ポイヤック村のお買い得シャトー
深みのある紫色に熟したフルーツ、チェリー、プルーン、ラズベリーなど繊細でフルーティな香りが感じられ、みずみずしい余韻が口のなかでしなやかに溶け込みます。
ボルドー、メドック地区で数多くのワインを生み出すのがポイヤック村。その中でも、クラシックな造りで存在感を光らせる通好みのシャトーがシャトー・クロワゼ・バージュです。シャトーの始まりは、18世紀の中頃。書記官と公証官だったクロワゼ兄弟が近隣のブドウ畑を買い集めたのが、シャトー・クロワゼ・バージュの原型です。 フランス革命中、二人は地元の政治活動に加わるため、この土地をジャン・ド・ピュイタラックへ売り渡し、1853年にはジュリアン・カルヴェがこの畑を購入。この時、名前が「カルヴェ・クロワゼ・バージュ」となり、1855年のメドック格付けで第五級と認定されました。 1942年にマルゴー村のメドック格付け第二級シャトー・ローザン・ガシーと、ブルジョワ級のベロルム・トロンコワ・ド・ラランドを所有者として有名なポール・キエ氏がクロワゼ・バージュを取得しました。2004年からはポール氏の孫であるジャイ・フィリップ・キエ氏と、アンヌ・フランソワーズ氏が経営。名門一族の元、さらに実力を上げることが期待されています。
ロバート・パーカーJr.ボルドー第4版より
クロワゼ=バージュは、マルゴーの有名なローザン=ガシーとブルジョワ級ながらも信頼のおけるベ・ロルム・トロンコワ・ド・ラランドも所有している、キエ家が所有・運営している。いつ飲んでも思うのだが、ポイヤックで最も軽く、最も早く飲み頃になるワインの1つで、一貫して期待を裏切り続けている。畑はバージュの丘に理想的に位置し、樹齢もそこそこで(20年)、伝統的な醸造方法をとっているのだが、収量の多さがこのワインにがっかりさせられる原因の1つかもしれない。もっとも、ものすごく深みがあったり壮観なものになることはないにせよ、健全で、穏やかで、やわらかくて、フルーティなワインで、たいていは4~5年で十分な飲み頃になる。1990年代半ばにはいくつか出来のよいヴィンテージが現れたのが期待を持てる要素である。
~一般的な評価~
1994年までは過去の不出来からペデスクローとともにボルドーで最も凡庸な格付けシャトーと位置付けられていた。1995年以降はよくなってきたが、それでも格付けにふさわしいものとはなっていない。最高の出来でも良好なブルジョワ級と同等でしかない。ただし、強調しておくが、価格は極めて手頃である。2000年のようなヴィンテージのものなら普段用よりはよい。消費者の興味を引くだけの価値はある。8~10年以上は寝かせないこと。
平均年間生産量:15万本
畑 面積:30ha、平均樹齢:28年、植樹密度:6500本/haおよび8000本/ha、平均収量:55hl/ha
育成:発酵とマセレーションは温度管理されたステンレスタンクで3週間。収量の一部は新樽マロラクティックされる。熟成は18ヶ月。そのうち14ヶ月は新樽25%。卵白で清澄し、瓶詰め時には濾過を行う。
葡萄品種:カベルネ・ソーヴィニョン54%、メルロー38%、カベルネ・フラン8%
所有者:ジャン=ミシェル・キエ