ボルドー格付け第一級シャトー・ラトゥールのオーナーであるフランソワ・ピノー氏が、ヴォーヌ・ロマネのルネ・アンジェルの畑を2006年に購入したドメーヌがデュージェニーです。
栽培に関しては、シャトー・ラトゥール同様ビオディナミ農法を採用。また、テロワールの尊重に最も重点を置いており、2009年、ヴォーヌ・ロマネに醸造施設を購入。デュージェニーとしてのワイン造りを本格化させます。新たな施設には、高性能な温度調節システムを搭載し、緻密な区画別の選別を行うことの出来る設備を完備。様々な容量のタンクを用意し、性質の異なるブドウごとに別々に仕込みを行うことが可能になりました。入念な選果作業を経た上質なブドウは、低温浸漬の後、アルコール発酵。発酵初期のピジャージュ頻度に関しては、ヴィンテージ毎の果実主成分およびフェノール成分の品質に応じて調整しています。醸造については一部全房発酵を実施。今までは原則として完全除梗していましたが、クロ・ヴージョなど無除梗のキュヴェと完全除梗のキュヴェを造り、それをアッサンブラージュすることで力強さと丸みを帯びた豊かなアロマをもたらしています。
新樽の使用比率も明確で、ヴィンテージによって新樽比率の微調整を行っていますが、村名約30%、プルミエ・クリュ約50%、グラン・クリュ約80%が基準となっています。さらに2015年からはアロマの純粋さ、透明感をより引き出すために、亜硫酸を減らす醸造方法に挑戦。ブドウのその年の出来栄えに合わせて、亜硫酸の添加を最低限に抑えています。