2019 ボジョレー・ロゼ
シャトー・カンボン
Beaujolais Rosé
Chateau Cambon
樹齢50年のガメイのみを使用。収穫は手作業で10月初旬に行われ、全房でマセラシオン・カルボニック。SO2を使わずに野性酵母だけで発酵させるには腐敗果を徹底的に取り除く事が絶対条件。エナメルタンクで2日間マセラシオン、1ヶ月発酵し、バトナージュもせずに、5ヶ月熟成し、粗いフィルターをかけてボトリング。
ヴィンテージ | 2019 |
原産国 | フランス |
産地 | ブルゴーニュ |
地域 | ブルゴーニュ |
アペラシオン | ボジョレー |
生産者 | シャトー・カンボン |
色 | ロゼ |
容量 | 750ml |
ぶどう品種 | ガメイ |
味わい | 辛口 |
アルコール度数 | 12.0% |
輸入元 | テラヴェール |
自然派ボジョレーのリーダー
昔ながらの製法を守り続け、太陽の光と大地の力を液体に変える造り手と言われています。ビオディナミ(バイオダイナミック農法:植物肥料だけを用いて天体との連動効果を畑にもたらす農業で、中世から行われていたもの)によるワインで、有機栽培で育てられた葡萄を入念に選り手作業で収穫します。醸造には天然酵母を利用し、SO2(酸化防止剤)も加えません。オーク樽で熟成した後、翌年の2月に瓶詰めされます。
自然派ワインの父“マルセル・ラピエール”
2010年秋に60歳の若さで他界したマルセル・ラピエール。彼の訃報はボジョレー地区だけでなく、フランス全土、世界各国の醸造家ワイン愛好家を悲しませた。アンリ・フレデリック・ロック、フレデリック・コサール、マルク・アンジェリ、フィリップ・パカレ・・・。ボジョレー地区だけでなく多くの造り手達がマルセルの考え方に賛同し、その人柄に魅せられたと言う。マルセルはジュール・ショヴェ氏の最も近くにいた人物であり、最も多くを吸収したと言われる。『ワインに対するあらゆる化学を熟知することで、あらゆる化学から守る』と言ったジュール・ショヴェ氏の教えに従い1981年より畑では科学的薬剤は一切排除され、必要に応じて極僅かの植物由来の堆肥を撒くだけ。
家族が引き継がれたマルセルの想い
マルセルが亡くなった後は、妻のマリーが中心となり息子マチューら子供達と共にワイン造りを行っている。『自然派ワインの父』と称されたマルセル・ラピエール。飲めば皆が感じるであろうがそのワインには無理がない。作為がない。そして誰にとっても難しくない。単純な美味しさ、華やかさが鼻腔から口中からストレートに感じられる。果実の詰まったような“濃厚さ”を感じさせながらも、どこか“水”のように溶け込んでいってしまう“楽さ”がある。そして飲み終えた後にはこのワインでしか感じ得ない満足感で満たされることとなる。カンボンに育つ葡萄、ストレスのない醸造、そしてこの地に育ったヴィニュロン、全てが揃ってテロワールなのかもしれない。マルセルの思いは残された家族によって確実に受け継がれている。