Chateau Prieure-Lichine

シャトー・プリューレ・リシーヌ

フランス:ボルドー メドック第三級(マルゴーAC:カントナック村)

世界に名の知られたワインの権威で評論家、故アレクシス・リシーヌ氏が1951年に取得して育て上げたシャトーとして有名。魅惑的な果実味と、マルゴーならではの繊細さを併せもった、しなやかなワイン。
 

2013
シャトー・プリューレ・リシーヌ
¥5,400 品切中
2012
シャトー・プリューレ・リシーヌ
¥5,650  品切中
2007
シャトー・プリューレ・リシーヌ
¥6,100 品切中

 

ロバート・パーカーJr.ボルドー第4版より
 
 プリウーレ=リシーヌは、メドックのメジャーなシャトーの中で、無休で観光客を受け入れている数少ないシャトーである。世界的に有名なワイン評論家でワイン商、ワインの権威、そしてフランス・ワインのプロモーターで、1989年に亡くなったアレクシス・リシーヌの愛する住まいだった。リシーヌは1951年にプリウーレを購入し、ブドウ畑を3倍にするなどの広範囲な改良プログラムに着手した。常々思うことだが、ここでの収穫は信じられないほど込み入った作業になるに違いない。というのも、プリウーレ=リシーヌのブドウ畑は最も分割されているものの1つで、広大なマルゴーのアペラシオン中に何十もの区画が広がっているからである。
 プリウーレのワインは、現代的だが知的なスタイルにつくられる傾向にある。しなやかで熟成が早いが、タンニンを十分含み、良好なヴィンテージでは、8年から12年はよく熟成するほどの実力がある。価格はいつも手頃だ。
 父親の死後、若きサシャ・シリーヌが、このすてきな蔦び覆われた、ベネディクト会の小修道院跡を引き継いだが、1999年にパランド家に売却した。バランド家の目標は、より凝縮感とボディがあり、長持ちするワインを生産することだった。プリウーリ=リシーヌのヴィンテージは、格付けシャトーの評判の割にいささか軽いことがしばしばあるという、多くの批評家の主張に応じての変化であろう。ワインの品質向上に向けてこうした試みを監督するために、右岸のワインつくりの権威、ステファヌ・ドレノンクールが迎え入れられた。彼の哲学である介入最小限主義は、澱との接触期間を長くとるという信条とともに、ここのワインにより多くの果実味と、舌触りと、個性をもたらすことだろう。
 
~一般的な評価~
 プリウーレ=リシーヌの名声は、ワインそのものの品質よりも、前の所有者アレクシス・シリーヌの個性に負うところのほうが大きいだろう。シャトーは、投入した多額の資金と新しい所有者の努力が実を結び始めたところである。ワインは信頼のおけるものだが、キルヴァン、ディッサン、マレスコ・サン=テグジュペリのような前途有望なシャトーに追いつくには、まだ課題がたくさんありそうだ。
 
平均年間生産量:24万本
畑 面積:70ha、平均樹齢:30年、植樹密度:8000本/ha、平均収量:45hl/ha
育て方:発酵(ポンピングオーバーは1日3回行う)とマセレーションは温度調節されたステンレスとコンクリートの槽で25~30日間。樽内マロラクティック。熟成は(澱引きはなく、澱に触れたまま)60%が新樽、40%が1年使った樽で18ヶ月。卵白で清澄し、必要なら濾過も行う。
ブドウ品種:カベルネ・ソーヴィニョン56%、メルロー34%、プティ・ヴェルド10%
所有者:バランド家