2015 シャトー・ラフィット・ロートシルト


Chateau Lafite Rothschild

ヴィンテージ情報
ここ数年は、初冬は暖かく乾燥した天候が続き、1月も終わりに近づく頃に雨が降り始め、寒さが訪れる傾向にあります。芽吹きは平年どおり4月初旬に始まりました。水分を十分に得られる環境と、温暖な天候に恵まれたことにより、ブドウは瞬く間に生育します。6月、開花は早期に、かつ均一に進み、有望なヴィンテージへの期待が高まりました。海と河口近くにあることで、厳しい夏の暑さも和らぎました。水不足のストレスが高めではありましたが、8月に降った雨のおかげで色づきに必要となる冷涼さが補われ、結果、完璧な成熟を得ることができました。すべての条件が理想的に整った中で収穫を迎え、各区画でベストな状態の果実を収穫することが出来ています。

ヴィンテージ 2015
原産国 フランス
産地 ボルドー
地域 メドック
アペラシオン ポイヤック
格付 第一級
生産者 シャトー・ラフィット・ロートシルト
容量 750ml
ぶどう品種 カベルネ・ソーヴィニョン91%、メルロー9%
味わい フルボディ
アルコール度数 12.5%
ワインアドヴォケイト  96
ワインスペクテーター  95
ジェームスサックリング  99


 

世界最高峰、エレガンスを極めた“比類ない”ワイン

 1855年の公式格付けでグラン・クリュ第1級の筆頭にランクされたのがシャトー・ラフィットでした。以来、新しい格付けの試みも幾度か行われはしたものの、シャトー・ラフィット・ロートシルトの王座は一度として揺らいだことはありません。ラフィットがその評価を確立したのは18世紀。ニコラ・アレクサンドル・セギュール侯爵所有の時代でした。侯爵は、土地の微妙な違いをすべて考慮に入れた上で、その領地を本格的にいくつかの大規模なシャトーに分割し所有した最初の人で、“ぶどう園の王子”と呼ばれました。この方法は18世紀、19世紀を通じて踏襲されていき、ボルドーの多くの有力シャトーが創設されたきっかけとなりました。 

 この時代にラフィットは、ルイ15世の寵妃・ポンパドール夫人の晩餐会に欠かせないワインとして有名になり、これを飲むことはフランス貴族のステイタスシンボルとさえ言われました。さらに、英国貴族も好むところとなりワインの愛好家として知られるイギリス首相サー ロバート・ウォルポールは3ヶ月ごとに1樽(約300本)を空けたと言われています。その後、ラフィットは幾多の変遷を経て競売に付されることになり、1868年、現在のロスチャイルド家が落札し所有者となりました。「シャトー ラフィット・ロートシルト」の誕生です。ロスチャイルド家は、1975年以降、フランスのワイン醸造技術の第一人者ペイノー博士をコンサルタントに迎えるなど、このシャトーの歴史と伝統にあまんじることなく、ブドウ園とそのワインにさらに磨きをかけ続けています。