Clos Floridene
クロ・フロリデーヌ
「ボルドー辛口白ワインの法王」ドゥニ・デュブルデュー教授が個人所有するシャトー
2016/07
- 2016年にデカンター誌の「マン オブ ザ イヤー」に選出、更なる活躍が期待される中、同年67歳の若さで亡くなりました
ロバート・パーカーJr.ボルドー第4版より
この小さなシャトーは、ボルドーの白ワインづくりの権威、ドニ・デュブルデューが所有している。彼はその「マセラシオン・ペリキュレール」の技術でボルドー地方の白ワインづくりに革命をもたらしたことによって、長年にわたってしかるべき賞賛を得てきた人物である。「マセラシオン・ペルキュレール」という彼の処理では、ブドウの果皮と果汁との接触を比較的低温で行うことができる。これは、ブドウの果皮に含まれる成分こそがワインにアロマの複雑さと果実味の豊かさを与えるものだというデュブルデューの信念によるものだが、今ではほかの権威たちもこれを支持している。
彼がつくるすばらしいワインを一度テイスティングすれば、クロ・フロリデーヌがラヴィル=オー=ブリオン、オー=ブリオン・ブラン、ドメーヌ・ドゥ・シュヴァリエのような伝説的なワインの品質にも匹敵する、見事な白のグラーヴだということが明らかになる。デュブルデューの才能が全ヨーロッパとイギリスで認められた割には、値段は依然として格安である。クロ・フロリデーヌはまさに発見されたのである。このシャトーは恐ろしく過小評価されているが、グラーヴの天空のもとでどこから見ても格付けシャトーに値する秀逸なワインだ。良好でなめらかな赤ワインもそこそこの量がつくられているが、白ワインのようなまばゆいばかりの品質を備えているわけではない。
~一般的な評価~
上質な赤と白をつくるこのシャトーは、ワイン通の秘密のシャトーと言えるかもしれない。輝かしい辛口の白ワインは、果実味に満ち、はっきりとした個性を持つ。もし新たに格付けが実施されたら、格付けに値する。よくできた赤ワインは早めに飲むのが最良である。
<赤>
平均年間生産量:2万5000本
畑 面積:13ha、平均樹齢:25年、植樹密度:5500本、平均収量:40hl/ha
育成:発酵と3週間のマセレーションは温度管理されたステンレス槽で行う。熟成は新樽35%で12ヶ月。清澄も濾過も行う。
ブドウ品種:カベルネ・ソーヴィニョン80%、メルロ20%
<白>
平均年間生産量:5500本
畑 面積:5ha、平均樹齢:25年、植樹密度:7150本、平均収量:37hl/ha
育成:発酵と11ヶ月の熟成は澱に触れたまま新樽25%で行う。清澄も濾過も行う。
ブドウ品種:ソーヴィニョン・ブラン45%、セミヨン45、ミュスカデル10%