Chateau Rouget
シャトー・ルジェ
フランス:ボルドー ポムロール地区
ロバート・パーカーJr.ボルドー第4版より
歴史的には、ルージェはポムロールでも最も輝かしいシャトーの1つである。コックス・エ・フェレットの「ボルドー・エ・セ・ヴァン(Bordeaut et see Vins)」の初期の版では、このシャトーが全ポムロール中第4位にランクされていたこともある。現在、評判はほかの多くのシャトーに追い越されてしまったが、ルージェがリッチな興味深いワインであることに疑問の余地はない。例えば、1947年と1945年の両ヴィンテージはまばゆいばかりのワインで、どちらも1980年代後半の時点でまだ卓越した飲み心地であった。つい最近まで、フランソワ=ジャン・プロシェが、この古くはあるが美しいシャトーを経営していた。このシャトーはポムロールのアペラシオンの最北部に位置し、土壌は非常に砂が多く、バルバンヌ河の美しい眺めを木々の間から見下ろしている。ここのワインは、プロシェ氏によって伝統的な製法でつくられていた。彼はまた、莫大な量の古いヴィンテージを所蔵してもいた。シャトーがプロシェ家からラブリュイエール家の手に渡ったことで、おおいに必要とされていた改良が行われた。
ルージェのスタイルは、ワインを若いうちに飲みたいという消費者に迎合しない。暗い色合いで、リッチで、フルボディで、しばしば非常にタニックなワインであり、普通は最低8~10年はセラーで寝かせなければならない。がさつすぎたり、田舎風すぎたりすることもあるが、ほとんどは美味かつリッチで、完熟感のあるスパイシーなワインである。がさつすぎたり田舎風すぎたりすることもあるが、ほとんどは美味かつリッチで、完熟感のある、スパイシーなワインである。1990年代後半の最近のヴィンテージはしなやかさが増している。1960年代、1970年代、1980年代、そして1990年代初めのヴィンテージは、称賛に値するものはあまりない。20年間におよぶ凡庸を経て、このシャトーは最近のヴィンテージにおいてすばらしい復活を遂げ、いまや印象的なワインを生産するようになった。ボルドー・ワインの業者や消費者はそれに気付くようになって、価格も上がり始めている。
~一般的な評価~
ルージェは1940年代には評判がよかったものの、その後1980年代半ばまでは綺羅星とは言いがたい出来であった。ラブリュイエール家が買収してから、ワインは目覚ましくよくなり、田舎風の個性は残しつつ、前よりも凝縮感、充実感、しなやかさを見せるようになった。最近のヴィンテージは優良である。
平均年間生産量:2万9000本
畑 面積:17.6ha、平均樹齢:28年、植樹密度:6000本/ha、平均収量:35hl/ha
育て方:発酵は温度管理されたステンレス槽で。熟成は毎年3分の1ずつ更新されるオーク樽でおよそ15ヶ月(1977年からはオークの新樽内でマロラクティック)。
ブドウ品種:メルロ85%、カベルネ・フラン15%
所有者:GFAデュ・ドメーヌ・ムーリネ