Chateau Raymond-Lafon

シャトー・レイモン・ラフォン

フランス:ボルドー ソーテルヌ地区

ディケムの元醸造長がつくるクリーンで温もりのある「無冠の帝王」

 現在、ディケムで醸造長をつとめていたピエール・メリエ氏が所有運営しているシャトーで、ディケム同様の完全主義的なワインつくりが行われています。1855年の格付け当時は、シャトーが設立されたばがりで対象になっていません。
 ピエール・メリエ氏は、純粋にワインを愛されており、真実のおいしいワインを生み出すことのみに情熱を傾けられ、無私無欲の精神でワインを造られています。
 

1999
シャトー・レイモン・ラフォン
¥4,400 品切中
1988
シャトー・レイモン・ラフォン
¥12,000 品切中
 
ロバート・パーカーJr.ボルドー第4版より
レイモン=ラフォンは、ソーテルヌ地区で、特にディケムの輝きと威厳のある芳醇さに近いワインを3分の1以下の価格で手に入れたいという人に、注目されるべき名前である。
 この小さなシャトーはディケムの畑に隣接しており、秀逸な評価を得てきた。レイモン=ラフォンの1921年は、その偉大なヴィンテージのディケムよりさらによい出来だとみなされてきた。私はレイモン=ラフォンの1921年を一度も試飲したことがないが、今まで飲んだことのある最も偉大なソーテルヌは、そのヴィンテージのディケムだった。しかし、レイモン=ラフォンのシャトーは怠慢に陥り、1972年になって、ようやくディケムのマネージャーであるピエール・メリエがこの畑を買い取り、このワインのかつての伝説的な評価を取り戻し始めた。
 1haあたり10hlと収量はわずかだが(ディケムよりさらに少ない)、ディケムと同じブドウのブレンドとワインの醸造の技術が採用され、ディケムと同じ無情とも言える選別(通常、収穫の20%から100%のワインが格下にのワインに回される)を経ることによって、レイモン=ラフォンはすでに、偉大な1975年に始まり、まさに最近では記念すべき1990年で締めくくられているような、すばらしい一流のソーテルヌを生産し続けてきた。
 レイモン=ラフォンは、ソーテルヌの偉大な古典的ワインの1つになる軸道に乗ったように見える。残念なことに、生産量が少ないことに加えて、所有者ピエール・メリエがその多くをヨーロッパの個人顧客に売ってしまうために、このワインを見つけるのは極めて難しい。ディケムに隣接し、ソーテルヌのあらゆる一級シャトーに囲まれたこの畑が、なぜ1855年の格付けで見過ごされたのが不思議でならない。
 
~一般的な評価~
 非の打ちどころなく運営されているシャトーであり、最高品質のワインをつくっている。レイモン=ラフォンはワイン通の信奉者を抱えている。ただし、生産量は少ない。
 
平均年間生産量:不定
畑 面積:18.0ha(生産中の畑は16.0ha)、平均樹齢:35年、密植度:6666本、平均産出量:10hl/ha
育て方:発酵と36ヶ月間の熟成はオークの新樽で行う。清澄はするが、濾過はしない。
ブレンド比率:セミヨン80%、ソーヴィニョン・ブラン20%
所有者:メリエ家