2015 シャトー・パヴィ
Chateau Pavie
外観は紫がかったガーネット。グラスに注ぐとブラックベリーやクレーム・ド・カシス、チョコレートなどの濃密なアロマに、甘草やバニラ、ミントなどの複雑なニュアンスが立ち上ります。口に含むと力強い果実味がシルキーなタンニンと共にストラクチャーを形成。ミネラル感がワインにアクセントを与え、酸味が上品なフィニッシュへと続きます。長期の熟成ポテンシャルを備えており、時間を重ねさせることにより妖艶で複雑な味わいへと変化するのも愉しみな1本です。
ヴィンテージ情報
2015年のボルドーは、力強さ、芳醇さ、緻密さを備えた偉大な年。 初夏は雨が少なく水分不足となりましたが、ボルドー特有の秋雨はブドウ樹にとって潤いの雨となり、健全で適熟な状態でのブドウを収穫。サン・テミリオンは特に秀逸でバランスに優れたクラシカルなスタイルとなりました。
ヴィンテージ | 2015 |
原産国 | フランス |
産地 | ボルドー |
地域 | サン・テミリオン |
アペラシオン | サン・テミリオン グラン・クリュ・クラッセ |
格付 | グラン・クリュ・クラッセA |
生産者 | シャトー・パヴィ |
色 | 赤 |
容量 | 750ml |
ぶどう品種 | メルロー、カベルネ・フラン、カベルネ・ソーヴィニョン |
味わい | フルボディ |
アルコール度数 | 14.5% |
ワインアドヴォケイト | 98 |
ワインスペクテーター | 98 |
ジェームスサックリング | 100 |
シャトー・パヴィは、サン・テミリオンの町の南東にあたる、サン・テミリオン地区の東の丘陵斜面という素晴らしい場所に位置しています。小さなシャトーの多いサン・テミリオンですが、シャトー・パヴィの栽培面積は37haと大きく、第1特別級の中でも最大の規模を誇ります。シャトー・パヴィの斜面にブドウが植えられたのはなんと4世紀。古代ローマ人によって植えられた記録が残っています。シャトー・パヴィの名は19世紀半ばには知れ渡っており、当時のボルドーワインを紹介する書籍において、高く評価されていました。
その後畑を買い増し、品質をさらに向上させたシャトー・パヴィは1954年、サン・テミリオン第1特別級Bに格付けされました。1979年以降、たくましく、凝縮感のある、さらにフルボディなワインを産出。特に1998年にジェラール・ぺルス氏がシャトーを購入してからより一層味わいに磨きがかかり、モダンなワインへと変化しています。2012年には、サン・テミリオンの最高格付けである第1特別級Aにシャトー・パヴィとシャトー・アンジェラスが格上げされました。およそ50年にわたり不変であった格付けの変更は、ボルドーの歴史に残る出来事となったのです。