Chateau Nenin
シャトー・ネナン
フランス:ボルドー ポムロール地区
1997年の収穫前夜、レオヴィル・ラス・カーズのオーナーであるドロン氏が、彼のいとこであるデプジョール家が1847年から所有していたシャトー・ネナンを購入。シャトーの本格的な再建にすぐに着手。剪定などの方法は見直され、排水を整備、ブドウの木は植え替えられ、もしくは根こそぎにし、近代的な設備を整えました。熟成と貯蔵セラーは拡張され、完全に再装備され、空調も装備。醸造庫の部分は、最新の設備を整え、所有地全てを刷新して新しいシャトーとして生まれ変わ理ました。
ロバート・パーカーJr.ボルドー第4版より
ここはポムロールの中でも歴史のあるシャトーで、1984年から1997年まではデブジョル家の所有であったが、1997年にレオヴィル・ラス・カーズの経営者であるミシェル・ドゥロンとジャン=ユベール・ドゥロンに売却された。もちろん、偉大な成果が期待された。ヌナンはワイン愛好家の間に忠実なファンを持っているが、私は今に至るまでずっとその理由がわからないでいる。確かに1983年に試飲した1947年や秀逸な1975年にはうっとりとしたが、そういったすばらしいワインを別にすれば、ヌナンは良好ではあるが、残念ながらどこかがさつで、野暮ったいところがあると感じてしまう。
伝統的にはヌナンはしっかりとして硬く、噛みごたえのあるワインになる傾向があるが、1976年以来、あまりよい成果をあげておらず、ワインは強烈さと個性と複雑さに欠ける。収量が多すぎるのだろうか? 1982年以降、ブドウを機械摘みにしたことが、品質に悪影響を与えたのだろうか?
ドゥロン家(レオヴィル・ラス・カーズの所有者)がこのシャトーを手に入れ、ジャン=ユベール・ドロンが責任者となった今、ヌナンは、ポムロールの第一線へと急上昇しているところだ。
~一般的な評価~
凡庸な苦しい期間が長く続いていたが、ヌナンは、(レオヴィル・ラス・カーズで知られる)ドゥロン家の所有のもとでよみがえりつつあり、急速に支持率が上がるとともに、名声も得るようになった。ドゥロン家がサン=ジュリアンのレオヴィル・ラス・カーズで成し遂げたことから判断すると、今後ヌナンがさらによくなったとしても驚きはしないだろう。1998年以来、このシャトーは、リッチであり、気前のよいワインをつくっている。そしてヌナンは高価である。
平均年間生産量:不定
畑 面積:25ha、平均樹齢:28年、植樹密度:6250本/ha、平均収量:45hl/ha
育て方:発酵とマセレーションは温度管理されたステンレス槽で18~20日間。熟成は30%が新樽、70%が1年使った樽で18ヶ月。清澄はするが、濾過はしない。
ブドウ品種:カベルネ・フラン75%、メルロ25%
所有者:SCAシャトー・ヌナン(ドゥロン家)