Chateau Lascombes

シャトー・ラスコンブ

フランス:ボルドー メドック第二級(マルゴーAC:マルゴー村)
メドック地区マルゴー村に120haを所有するメドック格付け2級シャトー。粘土石灰質、礫混じりの粘土質、礫質などの多様な土壌からブドウ畑のテロワールが形成されています。オー メドック地区にも10haの畑を所有しています。マルゴー村にありながら、メルロの栽培比率が高いのことがシャトーの特徴です。2011年以降MACSF(フランス生命相互保険)がオーナーとなり、コンサルタントはミッシェル ロランが務めています。美しい凝縮感、スモーキーなニュアンスを持った洗練されたワインを造っています。
 
2010
シャトー・ラスコンブ
¥16,500 品切中

ロバート・パーカーJr.ボルドー第4版より
 
 ラスコンブはメドックで最も規模の大きいシャトーの1つである。畑は一続きになっておらず、マルゴーのアペラシオン全体に散在する4ダース近い区画からなる。このためにラスコンブでの収穫は、管理が最も難しく、これがワインの一貫性のなさの理由の一部かもしれない。
 かつてのラスコンブの人気は、間違いなくこのシャトーを1951年から1971年に所有していた故アレクシス・リシーヌの超人的な努力の成果である。彼はワインセラーの刷新と、近隣のシャトーからの積極的なブドウ畑の買収計画を取り仕切った。リシーヌの高品質なワインへの肩入れによって、連続して、非常に良好なワインが生み出された。
 1971年にリシーヌがラスコンブをイギリスの企業、バス・チャリングトン社(大手ビール会社)に売却して以来、ラスコンブの品質と一貫性は目に見えて低下した。多くのヴィンテージは、飲用に適さないワインのボーダーライン上にあり、ボルドーの困惑となった。
 メドックの黙示、ラスコンブは2000年に売却されるまではボロボロの状態だった。新しい所有者は、イヴ・ヴァトロ(レイニャック)、ブリュノ・ルモワーヌ(モンローズ)、アラン・レイノー(キノー・ランクロ、ラ・フルール・ド・ゲイ)、ミシェル・ロラン(世界的に著名である)といった腕利きのコンサルタントを迎えた。彼らには、畑とセラーにおいて、最上のワインをつくるために必要な変革を実施する権限が与えられた。現在、2000年以前と比べると収量は3分の1である。たとえば2001年の収量は1ha当たりわずか27hlであった!
 
~一般的な評価~
 かってはマルゴーで有名なシャトーであったラスコンブは、1980年代と1990年代に品質が低下したが、コロニー・キャピタル社が新たな所有者となってから復活した。重要な葡萄の収量の低減と厳しい選別を含む思い切った施策により、1980年代から1990年代の大半にブルジョワ級のレベルであったこのシャトーは復活出来たのである。ラスコンブの将来を予測するのは時期尚早かもしれないがねこの変化の背後にいるコンサルタントたち(レイニャックのイヴ・ヴァトロとキノーのアラン・レイノー)の品質へのこだわりから判断すると、印象的なワインになるのは確実である。価格は劇的に上昇したものの、依然としてリーズナブルなレベルに収まっている。・・・今のところは。
 
畑 面積:84.0ha、平均樹齢:40年、密植度:8000〜1万本/ha、平均収量:29hl/ha
育成:コールドマセレーションが10日間。発酵とマセレーションは温度管理された木とステンレスの槽で30日間。樽内マロラクティック。熟成はヴィンテージによって新樽80〜100%で20ヶ月(4ヶ月の澱に触れたままの熟成を含む)。清澄はするが濾過はしない。
葡萄品種:カベルネ・ソーヴィニョン50%、メルロー45%、プティ・ヴェルド5%
所有者:コロニー・キャピタル・ヨーロッパ