Chateau Gazin
シャトー・ガザン
フランス:ボルドー ポムロール地区
安定した高い品質を誇るシャトー
ル・ クラスマン誌では”最近のガザンは非常に肉付きが良く、タンニンも熟しており、スパイスやなめし皮の香りが特徴的。熟成により見事にトリュフ香を身に付けてゆく”とコメントしています。
ロバート・パーカーJr.ボルドー第4版より
ボルドー・ワインの批評家の間では、一般にガザンの評価は高い。と言うのも、ここの畑がペトリュスのすぐ後ろでレヴァンジルの隣という理想的な立地にあるからである。実際、ガザンは1969年に5haの畑をペトリュスに売り渡している。しかし、今もなお合計24haの畑を所有するポムロールで最大級のシャトーである。ガザンの業績は、1960年代、1970年代はあまりぱっとしたものではなかった。だが、1980年代後半以降は鮮やかな巻き返しに出て、連続して極上のワインを生産してきた。
不思議なことに、ガザンは常に高価なワインであった。歴史的な名声、そしてポムロールの高台に位置するという戦略的に有利な立地条件が、価格を支えてきたのだ。1989年と1988年に見え始めた明るい兆しは、ガザンから品質の高いワインが生まれる新しい時代の表れのように思われる。そのワインは、味がよく、ふっくらとして、汁気の多いポムロールを求める消費者に熱狂的に迎えられるはずだ。
~一般的な評価~
ガザンは信頼できるシャトーであり、いつも秀逸なワインをつくる。さらに、入手しやすいので、価格は限度の範囲である。しかしながらこのシャトーは、ワインの熟成に新樽を使いすぎる傾向がある。特定のヴィンテージでは、完全に調和するとは決して思えない、突出したウッディなアロマが存在する。このことだけが疑問ではあるが、それ以外は果実味と豊かさがあり、比較的大型のポムロールである。
平均年間生産量:2万5000本
畑 面積:24.3ha、平均樹齢:35年、植樹密度:5500~6000本/ha、平均収量:42hl/ha
育成:発酵とマセレーションは温度管理された小容量のコンクリートタンクで18~28日間。樽内マロラクティック。澱の攪拌は頻繁に行う。熟成は新樽50~60%で18ヶ月。清澄と濾過は必要な時のみ行う。
ブドウ品種:メルロー90%、カベルネ・ソーヴィニョン7%、カベルネ・フラン3%
所有者:バイヤンクール・ディ・コールコル家