Chateau Belgrave
シャトー・ベルグラーヴ
フランス:ボルドー メドック第五級(オー・メドックAC:サンローラン・ド・メドック村)
高品質な厚い砂礫層の土壌から1855年の格付けで第5級シャトーに認定されたシャトー・ベルグラーヴは、1979年にドゥルト家の所有となっている。サン・ローランに位置する屋敷は18世紀に狩猟に興じる者のために建てられたもので、60haのひと続きの畑に囲まれている。また、サン・ジュリアンのアペラシオンとは小川を挟んで向かい側という位置関係にある。
このクリュに品格を与え、メドックで最良といえるテロワールにふさわしいワインを造るべく、多大な情熱やエネルギー、さらには労働力が注ぎ込まれた。今では畑は完全に改良され、厳密な管理の下で維持されている。
成熟した葡萄の醸造には、最新のテクノロジーと同時に、自ら所有する数あるシャトーでドゥルト家が培ってきた経験が活用されている。
このクリュの改革を締めくくるのは、2007年に改修され、完全に現代的な装いをまとったセラーである。新しく生まれ変わり、入念な管理の下に置かれたシャトー・ベルグラーヴは、自身がメドックの格付け畑の中でもエリートに属していることを立証し続けている。
2010
シャトー・ベルグラーヴ
¥3,990 品切中
2009
シャトー・ベルグラーヴ
¥3,770 品切中
2005
シャトー・ベルグラーヴ
¥6,700 品切中
2000
シャトー・ベルグラーヴ
¥6,200 品切中
ロバート・パーカーJr.ボルドー第4版より
大企業ドゥールト社(ボルドーではC.V.B.G.で知られている)が1980年にこのシャトーを買収した時、ここはメドックで最も忘れ去られたシャトーの1つだった。同社は巨額の投資をして、今では上客用の宿泊施設まで完備する、シャトーのお手本のような存在となっている。ミシェル・ロランが、醸造コンサルタントとしてブドウ畑の大幅な植え替えを行い、例外的に高かったメルローの比率を低くする一方で、カベルネ・ソーヴィニョンの比率を高くした。
とはいうものの、リブヌルの有名なエノロジスト、ミシェル・ロランがワインづくりに助言を与えられて以来、ベルグラーヴは色と深みとブドウの完熟感を増すようになった。
私としては、ベルグラーヴが質的に五級シャトーにふさわしいと言えるところまでよくなるのか、いまだに半信半疑である。とは言っても、2000年は私がテイスティングした中で最上のベルグラーヴである。
平均年間生産量:23万本
畑 面積:55ha、平均樹齢:25年、植樹密度:6500本、平均収量:46hl/ha
育成:コールド・マセレーション。発酵(ポンピングオーバーは1日3~5回)とマセレーションは温度管理された槽で行う。収量の一部は樽内マロラクティック。熟成は新樽40~60%で15~18ヶ月(一部は澱に触れたまま熟成)。必要なら清澄するが、濾過はしない。
ブドウ品種:カベルネ・ソーヴィニョン55%、メルロー32%、カベルネ・フラン12%、プティ・ヴェルド1%
所有者:マリー=エレーヌ・アンカンベール