Baettig

べティッグ

ファインワインの歴史に幾つもの偉業を残した天才醸造家が遂に独立

ブルゴーニュのトップドメーヌと変わらぬワイン造りで、コシュ・デュリ、ルロワ、ヴォギュエ、ルーロ等を彷彿させる聖域の美へと昇華したピノ・ノワール＆シャルドネのワイン。
 

ブルゴーニュに近いカルシウムが主体の火山性起源のミネラル土壌
マジェコ・ヴァレイは寒冷地のため、海寄りや山寄りは寒すぎて葡萄がしっかりと熟さず、霧がいが発生しやすいため、比較的温かい内陸部の土地を選んだ（海から約80km、アンデス山脈から約70kmの距離に位置）。スイス移民の先祖が代々所有してきたことから、この土地を「Los Suizos」（ロス・スイソス）と命名。2013年に植樹開始（台木を使用）。現在、15haにピノ・ノワールとシャルドネを植樹している。（フレンチ・クローンを植樹。ピノ・ノワールはディジョン・クローンの777、828、ジュヴレイ・シャンベルタン。シャルドネもブルゴーニュの548、95）植樹マッピングを決める際には、ブルゴーニュの有名な地質学者、フランソワーズ・ヴァニエ・プチ氏に依頼し、徹底的な土壌の調査を行った。土壌は主に火山灰の風化で生成された「赤い粘土」土壌と「火成岩」である。「赤い粘土」土壌は有機物の含有量が少なく、また地下50cm程度にしか含まれない痩せた土壌である。「火成岩」はマグマが地下深くでゆっくりと冷えた「深成岩」と地表付近で急速に冷えた「火山岩」から成る。地下140cmより深い土壌では、この火成岩の岩石が大量に見られる。とりわけ「深成岩」は肉眼で見えるほど、鉱物の粒が大きく見られ、長年に亘る風化を受け土壌にカルシウム、マグネシウム、カリウム、ナトリウムとして溶け出してゆく。べティッグの畑では、特にカルシウムを多く含む、ブルゴーニュに近い土壌である。
 

 
十分な降水量によって可能なドライファーミング
年間降水量が約1,084mmと十分な雨量があるため、べティッグの一部の畑では、植樹開始時からドライファーミングを行っている。区画によって、樹がある程度育ち根が張ってからは、全ての畑でドライファーミングを行うことが可能になり、よりテロワールの個性が鮮明に現れてゆくワインが造られることが期待できる。
 
除草剤を一切使用しない自然な栽培
栽培は除草剤を一切使用せず、なるべく自然な形で行うリュット・リゾネを慣行。元の土地の所有者であり、この土地を知り尽くしたフランシスコの従弟、ガストン氏が栽培の助けをしている。
 

 
ブルゴーニュのトップドメーヌと変わらぬワイン造り
収穫ご醸造所に運ばれたシャルドネは、全房のまますぐにプレスしでキャンタージュする。酸素を一切加えずに、自然な澱落としだけによる清澄を行うことからも、いかに健全で綺麗な葡萄を使用しているかがわかる。自然酵母もにで醗酵を行い、発酵後も澱引きを行わずマロラクティック醗酵を行う。（澱引きせずマロラクティック醗酵を行うことで亜硫酸を添加せずにすむ）亜硫酸の添加はプレス後20mg/lと発酵後30mg/lのみの最小限に抑える。濾過も行わず、旨味を最大限保ちながら瓶詰めするナチュラルなワイン造り。
収穫後醸造所に運ばれたピノ・ノワールは選果台へ運ばれ、破砕し、タンクへ。醗酵前に低温でのマセラシオンを行うが、後醸しのマセラシオンは行わない。一部、除梗をしない全房醗酵を行い、その後シュール・リーのまま瓶詰めまで長く寝かせておくため、ワインにはしっかりとしたストラクチャ、複雑性、濃密さの増すワインになるという。亜硫酸の添加は破砕後20mg/lと発酵後30mg/lのみの最小限に抑える。